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2012年3月23日 (金)

国税局による年金滞納初の強制徴収!!

いよいよ国税当局による年金保険料の強制徴収が始まりました。

これは、日本年金機構を発足させた2010年に、法改正により、国税庁が悪質な年金滞納者からの強制徴収ができるようにしたものです。

具体的には、日本年金機構が滞納の徴収権限を厚生労働相に戻したうえで、財務相に委任し、国税庁により強制徴収が行われることになります。

日本年金機構が国税庁へ委任できる”悪質”な要件とは、

・保険料の滞納が2年以上

・1億円以上の滞納

となっています。

今回、初めての強制徴収となる対象者は、関東甲信地方にある法人です。

保険料を2年以上滞納し、滞納額も1億円以上のためこの要件に当てはまっています。

この法人は、日本年金機構から督促を受けても対応が悪く、財産を隠蔽する可能性もあり強制徴収に踏み切ったようです。

今回強制徴収を担当するのは、法人を管轄している東京国税局です。

東京国税局の中でも大口で悪質な事案の滞納整理を担当している「特別整理部門」がその任にあたります。

つまり、財産差し押さえなど滞納処分のプロ中のプロの集団が担当することになります。

これは怖いですね。

きっと、この報道を見て納付する方も出てくるのではないかと思います。

しかし、私は、この強制徴収という行為自体が納付率を劇的に上げるとは思っていません。

強制徴収を実行するのが日本年金機構でなく、国税当局だということが”味噌”だと思うのです。

つまり、国税当局が企業に来ること自体、滞納処分だけでなく、その延長で税務調査に発展する可能性もあるわけですから、これは大変な脅威になります。

当然、国税当局は、保険料を滞納している企業について何らかの脱税をしているのではないかと疑いをもってくることは容易に想像がつきます。

なぜなら、厚生年金は、事業主が保険料を労使分合わせて支払う制度ですから、それを滞納するということは従業員から預かっている年金保険料をも収めず、ポケットに入れてるわけで、極端に言えば、経営者が従業員を裏切っているわけです。

そのような行為をする経営者が、正しく納税しているとは、ちょっと考えにくく、国税当局が「何らかの脱税をしているのでは?」と考えてもおかしくはありません。

特別整理部門が滞納整理に行けば、預金、証券、土地、建物等の資産や借入金等の負債は全て調べつくされます。

そうすれば、今まで申告していた利益と実際に把握した資産・負債を比較できるようになります。

つまり、申告している利益以上の蓄財があれば”脱税の疑いあり”ということになり、引き続き税務調査に発展する可能性はゼロではありません。

企業にとっては、年金保険料ばかりではなく、過去の申告内容も調べられてしまうことになる訳ですから、これは戦々恐々となると思います。

このようなことから、国税当局が滞納整理に来るかもしれないというだけで、絶大な心理的効果が得られるのではないかと私は思います。

現在、厚生年金の滞納は約16万2千事業所にものぼっていると聞きます。

日本年金機構と国税当局の連携が円滑に進み、年金保険料と脱税の大型事案が報道され始めれば、きっと納付率を劇的に上昇させることができるのではないかと思います。

なお、この制度は厚生年金を滞納した会社だけでなく、

”年間の所得が1000万円を超える個人で、国民年金を滞納している人”

も対象になっていますので、個人だからといって安心しないようご注意を!!

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