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2011年10月11日 (火)

福島原発事故の最近の情勢を踏まえた対応

中部大学の武田邦彦教授のブログに、2回にわたって「最近の情勢から」と題して

(1)全国への放射線への拡散(九州はどうか?)
(2)子供の体に放射性物質
(3)医者の診察と判断
(4)専門家は法律を破るのを勧めても良い?それともお金??
(5)化学反応で放射線が消える?
(6)除染しても効果がない?
(7)衣服を出すときに

の項目で考察をされておられます。

ブログ掲載2回分を1回にまとめた関係上、原文を一部修正(通し番号に変更)しておりますが、内容は全くのブログの引用です。

非常に参考になる内容となっていますので、少し長い文章ですが是非お読みいただけたらと思います。

いつも武田教授にはお世話になっております。この場を借りてお礼申し上げます。

本当にありがとうございます。


-----ここから-----

福島原発事故から半年。

多くのことが「手遅れ」になりましたが、それでも今日もまた最善を尽くして行かなければなりません。

いつの世もそうですが、本質的ではないことに話が及ぶこともあり、それが解決を遅らせるのも人間社会ですから仕方が無いことです。

でも間違った情報に惑わされることなく、子供を守っていきたいと思います。

メールなどで寄せられていることを書きました。

1)全国への放射線への拡散(九州はどうか?)

外部被曝と土埃を心配しなければならないのは、福島、茨城、栃木、埼玉、東京、千葉の北部、山形の福島側、宮城の南部と北部、ホットスポット(早川先生データ)です。

(本当は一関などもそうなのですが、一関の放射線量が高いと書くと、一関や岩手の方から抗議が来ます。放射線量が高いのだから事実をそのまま見ないと子供たちを被曝させることになるのですが、農家の方の力が強く、汚染された農作物をどうしても出荷したいようで、こまったものです。)

食材は、静岡以北の太平洋側(北海道、青森、岩手、宮城、福島、千葉、神奈川、静岡)は魚はもっとも注意を要します。

中部圏から関西、四国、九州、沖縄、日本海側、北海道日本海側、オホーツク側の魚、貝、海草は大丈夫です。

北海道は海流の関係で太平洋側の魚が50ベクレルぐらいになりまして、残念ですが、しばらく控えた方がよいでしょう。

野菜などは外部線量が問題の地域(最初に書いた地域)のものはできるだけ避けるようにしてください。

新米も同じですが、もう少し様子を見ることと、玄米および玄米の製品はより注意が必要です(玄米の方が圧倒的にセシウムが多くなる。米は怪しかったらよく水でとぐ。野菜も怪しかったら煮て煮汁を捨てることで5分の1になる。)。

牛乳などの乳製品は注意しなければならず、同じ物を続けて食べないことや量を減らすことが大切です。

外国製品などで補ってください。

卵は上記地域の物以外は大丈夫です。

水耕栽培のキノコ、もやしもOK。

マスクは放射性物質がかなりコンクリートや土にへばりつくようになってきたので、飛散量は減っています。

その代わり除染が難しくなっています。

雨は心配ありませんが、雨の日に外出した場合は靴は外で拭いた方が良いでしょう。

やや落ち着いて来ましたから、身の回りを見て3月に汚染されたと思われる家具、絨毯、その他の洗浄などを計画すると良いと思います。

2) 子供の体に放射性物質

子供の甲状腺の検査結果がでましたが、医学的に異常かどうかはこれからの様子を見ることになります。

しかし、今頃になって民間が子供の診察をするようでは話にならず、継続的に福島の子供たちの健康診断を重ねて貰いたいものです。

また、子供の尿などからセシウムがでる例が増えてきました。

これは汚染された地域、もしくは食材などからどうしても入ってきます。

汚染のレベルが問題ですが、尿中に1キロ1ベクレルを超えるようなら少し気をつけてください。

今、尿中に出る濃度との関係を検討しています。

ボディーカウンターより尿中のセシウムを測定した方が被曝の状態はわかりやすいと思いますが、それでもヨウ素はすでに半減期をかなり大きく過ぎているのであまり正確にはわかりませんので、できる限り注意することが大切です。

体内にセシウムが取り込まれると、そのまま排泄されるものと体内の筋肉などに残る物があります。

体内のものを計算するのが「内部被曝計算」で、摂取してから50年間の被曝量を計算するのですが、原発事故がなく一回限りの場合と、今回のように毎日のように被曝する場合とでは計算はかなり違います。

ネットを見ていると一回限りの被曝計算をして「大したことはない」と言っている人もいるので注意を要します。

また50年間といっても最初の3ヶ月がほとんどですから、それも間違わないでください。

体内の被曝もセシウムの場合、あまり特定の箇所に蓄積することもないので、被曝計算で大丈夫です。

その点では、1キロ20ベクレル以下の食材(このブログでの注意は20ベクレルぐらいを念頭に置いています。外部被曝、呼吸なども加味しています。)が相変わらず子供を守るポイントでしょう。

3)医者の診察と判断

お医者さんは医師の国家試験や放射線医の勉強をしている時には「一般公衆の被曝限度は1年1ミリ」というのをご存じですが、長く医師をやっていると患者さんの診断を独自にしますので、法律の制限などは忘れている先生も多いようです。

先日、「1日200回のレントゲンまで大丈夫」と言われた先生がおられましたが、それは医療の必要性からお医者さんが特別に判断する場合です。

お医者さんは必要があれば両足を切断手術することもあるのですが、だからといって健康な子供の両足を切断して良いというわけではありません。

その点ではお医者さんの発言の自制を求めます(お医者さんも法律は守ってください)。

また、「鼻血、下痢」など放射線障害として認められていない症状について、お医者さんにお聞きしても無理と思います。

お医者さんは独自の判断や治療はできません。

あるお医者さんが「風邪を治すには右腕を切れば良い」と思っても、その通りに治療したら困るのです。

医学会が認めた治療法以外は原則として医師は判断も治療もできません。

その点では低被曝量における症状と治療について、医学会はより積極的に緊急の学会を繰り返し、多くの人の鼻血、下痢などの症状に対してより積極的なカウンセリングと治療を行って欲しいと思います。

4)専門家は法律を破るのを勧めても良い?それともお金??

3月12日以来、特に放射線防護の専門家が積極的に「法律違反」を国民に勧めているのが残念です。

非常時で法律を破る必要がある時には、政府がその理由を十分に説明した後でないといけないと思います。

「被曝は少ない方が良い」、「一般公衆の被曝限度1年1ミリシーベルト」や「表面汚染の1平方メートルあたり4万ベクレル」などは法律で守らなければならない基本的な数値ですが、いとも簡単に「瓦礫を移動させて良い」、「1年20ミリでも大丈夫」とか「表面汚染は大したことがない」と発言する専門家が多くなりました。

ここに示した名簿は名前は除いてありますが、3月11日まで日本の放射線被曝についての国の基準を決めていた人たちの一例です。

これらの組織の人は3月11日までと12日以後でどうして判断を変えたのか、政府からどのような指示があったのか原子力基本法の「公開の原則」に従って、明らかにすべきです。

また、日本は法治国家ですから、法律に反することをある行為に直接結びつく形で行うとき(たとえば自治体から判断を求められて「大丈夫」という時など)には、「私の発言は法律に違反している」ことを明示しなければならないでしょう。

5) 化学反応で放射線が消える?

すこしでも被曝を減らしたいという切な望みにつけいって「化学反応や生物的な効果」で被曝を減らすことができるという宣伝が後を絶ちません。

その中には当人が錯覚しているものもありますが、同時に詐欺まがいのものもあります。

「放射線を出す元素」は化学反応や生物的な効果で無くなったり減ったりすることはありません。

「酸化すると無毒になる」、「この酵素を使うと被曝が弱くなる」などは少なくともこれまでの学問では否定されていることです。

当たり前のことですが、できるだけ被曝を避け、健康を保つことが大切です。

6)除染しても効果がない?

除染は4月にやるべきでした。

最初はべとべとした「死の灰」も軽く地表に乗っている状態なので、水はぬれぞうきんで除染できたのですが、梅雨を過ぎ、半年も経つと、コンクリートの小さな亀裂に入りこんで除きにくくなっています。

だから除染しても効果は4月の3分の1ぐらいになっているようです。

それでも除染しなければなりません。

被曝はマイクロシーベルトに時間をかけますから、早く除染すればそれだけ効果が高いからです。

そのかわり、昔より「ゴシゴシ」と拭いたり、高圧水を使って丁寧に洗ったり、樹木の葉を落としたり、雑草を刈ったりすると効果がありますし、この際、年末に向けてベランダの手すり、裏口の格子の窓のサン、雨樋の中など4月、5月には手の届かなかったところをチャレンジするのも良いと思います。

7)衣服を出すときに

春はまだ知識がなく、外出した時の服をそのまましまってある場合、選択できる物は洗濯、ブラシをかけることができるものはブラシなどで丹念に放射性物質を落としておくと良いと思います。

そろそろ冬物を出す時期ですから、3月を思い出すのも有効です。

私の家は玄関の線量が高いのですが、私の靴の裏と思います。

時々、デッキブラシでゴシゴシやっています。

被曝を減らすのは「自分の身の回りから遠ざけること」が大切で、東京の下水の汚泥から高線量がでたことがありましたが、実に喜ばしいことで、かつて都民の方の傍にあった放射性物質が下水に流れ、まとまったのですから処理も大幅に簡単になります。

-----ここまで-----

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