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2011年6月17日 (金)

東京のお母さんへ・・テレビの解説は間違っていましたので注意

中部大学の武田邦彦教授の6月16日付けのブログに、

「東京のお母さんへ・・テレビの解説は間違っていましたので注意」

と題して、テレビ等の報道の間違いについて注意するようお知らせが出ていましたので引用紹介させていただきます。

-----ここから-----

今朝のテレビは一斉に「東京都が行った都内の放射線測定」を報じていました。

原発事故の直後には、測定値も示さずに「安全だ、安全だ」と言っていた頃に比べると、「テレビは神様ではないから、安全かどうかはデータが必要だ」というレベルまで来たようです。

でも、大テレビが全国放送で流していた内容もずいぶん間違っていました。

1.データを使うようになった・・・進歩。

2.(データを使う)=(データは正確でなければならない)ということまでは行っていない。

文化系の方の多いテレビ局としてはデータを使おうと思うようになっただけで進歩とも言えます。

・・・・・・

東京都の測定では、「空間線量」がおおよそ0.08ぐらいから0.35ぐらいになっていました。

そしてそのデータの見方として、

1)自然放射線が1年に1.5ミリシーベルト、

2)人工放射線の限度が1年1ミリシーベルト、

3)だから合計1年に2.5ミリシーベルトまで良い、

4)従って、これを365日×24時間=8760時間で割って、

5)1時間に0.285マイクロシーベルトまで良い。

と言っていました。

学生の答案なら20点というところでしょうか。

筋道は間違っていないのですが、結論が大きく異なります。

これで、基準を決めたら都民は基準以上の被曝をして健康を害するかも知れないので、最後の結論が正しいことはとても大切です。

厳密な先生なら「決定的な間違いがあるから0点」と言われるかも知れません。

それが朝早くから、全国ネットの巨大番組で流れ、さらには日本で一流の解説者が付いているのですから、まだまだという感じです。

東京のお母さんは、間違えないでください。

テレビが故意で間違ったのか、勉強不足だったのか判りません。

テレビは間違えても被害が出ませんが、お母さんが間違えるとお子さんに害が及びます。

・・・・・・・・・

決定的な間違い。

1)1年間1.5ミリシーベルトの「自然放射線被曝」は、その3分の2が内部被曝で、空間線量からの外部被曝は約3分の1だから、0.5ミリシーベルト。

2)1年間1ミリシーベルトの法律で定められた「我慢できる限度」は内部被曝を含んでいるから、放射性物質が含まれる野菜、魚などが出回っている状態では、内部被曝を2分の1にするのが適当。

つまり、東京都が測った空間線量に相当する「被曝限度量」は、自然放射線からが0.5ミリ、人工放射線が0.5ミリですから、合計1.0ミリシーベルトです。

これを8750時間で割ると、1時間0.11マイクロシーベルトです。

計算値というのはいくら考え方が「おおよそ」合っていても、結果が2倍以上の違うのではダメなのです。

【正しい答え】

東京との測定の内、1時間に0.11マイクロシーベルト以上の地域は法律的に違法状態にあり、子供の健康に障害を及ぼす可能性がある。

(このブログで、今まで示してきた値です。)

内部被曝を入れた値を使い、外部被曝の測定値を使った番組は、明日の朝の番組で修正するかどうかが、その番組の誠意を示すバロメーターになるでしょう。

・・・・・・

ところで、マスコミも福島原発事故が起こった直後には、東京も放射線の強いところは1時間で1マイクロシーベルトを越えていました。

その時に「健康に影響はない」を繰り返して来ました。

その中でも、受診料を取っているNHKなどは福島の記者を「健康に危ない」として総員引き上げを指示した一方で、番組でお金をもらって居る視聴者に「安全です」を繰り返しました。

でも、このことは、多くの記者さんは釈然とせず、なぜ間違ったことしか報道できなかったのかと苦しんでいます。

マスコミも「事実を伝えよう」という気持ちと、「公的なデータなら責任を問われない」という二つの間で揺れ動いているように見えます。

今朝の報道も同じでした。

東京の線量については、すでに民間で多くのデータがありますので、せめてそれらを比較しながら東京都のデータを紹介すべきだったでしょう。

また、3月下旬はどのぐらいだったかについても報道し、線量が高いときに肝心のデータを出さなかったことに対して、解説者でも良いので、少しの言及や謝罪をする良い機会だったと思います。

明日の番組では訂正をしてください。

それが放送の誠意というものです。

-----ここまで-----

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