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2011年4月13日 (水)

IAEA 日本政府の分析支持

国際原子力機関(IAEA)は、国際評価尺度(INES)を「レベル7」に引き上げたことを受けて記者会見し(12日)、現時点では福島第一原発事故のほうが放射性物質の放出量は少ないとする日本政府の分析を支持しました。

IAEAのフローリー事務次長は、今回の福島第一原発の事故とチェルノブイリ原発事故を比較し、

「チェルノブイリ原発事故は運転中の原子炉そのものが大きく爆発したが、福島第一原発の事故では地震で原子炉は運転停止し、原子炉内での爆発は起こっておらず、2つの事故の構造は大きく異なる」

と述べ、同じレベルであっても事故の性質は違うと強調しました。

そのうえでフローリー事務次長は、日本政府がIAEAに提供している福島第一原発を巡るさまざまなデータは

信頼できるもの

として、この事故で大気中に放出された放射性物質の全体量がチェルノブイリ原発事故と比べて10%前後であるとする日本政府の分析を支持する立場を示しました。

一方、「レベル7」に引き上げたことを受けての各国の反応は次のとおりです。

◇ロシア
「福島(第一原発)がチェルノブイリと並んだ」などと各メディアが一斉に報道。
ロシア通信は「(レベル引き上げは)ニュースではない。われわれは初めから福島の事故は重大だと理解していた」との原子力専門家の話を紹介。
一方、ロシア非常事態省はレベルの引き上げを受け「極東での放射線の数値に変化はない」と表明。

◇米国
米紙ワシントン・ポストなど主要メディアは「チェルノブイリと同レベルに」などと報道。
同紙はレベル7の評価について「健康、環境への広範な影響が及ぶ大量の放射性物質の発生」と説明。
福島第一原発から半径二十キロの避難指示区域の外側で、今後、住民に避難を求める「計画的避難区域」を新たに設定すると発表したことなども紹介。
米紙ニューヨーク・タイムズは、放射性物質が欧州へも広がったチェルノブイリ原発の事例を紹介し、福島第一原発から太平洋に放射性物質が流出していることを指摘。
米国も含めた他国に影響が広がる懸念を報道。

◇中国
中国外務省は、「日本側が取る有効な措置により事態が改善することを希望する」と表明。
一方、「日本の近隣国および世界各国に対し、速やかで全面的、正確な情報提供を求める」と要望した。
中国メディアも強い関心を示し、新華社通信はレベル7への引き上げのニュースを速報。
華僑向け通信社、中国新聞社は「チェルノブイリ原発事故を超える恐れもある」と報道。

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