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2011年3月14日 (月)

マンション管理組合-監事の仕事は楽でない(その11)-

それでは、理事会の場合について考えてみます。

マンション管理組合の理事や監事等の役員は、集会(総会)において選出されます。

この集会決議に対して被選任者が就任を承諾することにより、委任契約が成立します。

理事が他の理事(理事長も含む)に委任するということは、自分の権限の範囲内の行為を行わせるために、さらに代理人を選任し「本人」を代理することになります。

ここで注意が必要なのは、「本人」とは代理を依頼した理事のことではなく、理事を選出した管理組合(区分所有者)ということです。

この構成は、民法上の復代理にあたります。

つまり、

管理組合[本人]―(代理)→理事―(復代理)→他の理事

という関係です。

復代理を選任する権限を復任権といいますが、マンション管理組合の理事のような任意代理の場合は、 原則として任意代理人には復任権はありません。

しかし、本人(管理組合)の許諾を得たときか、やむを得ない事情があるときに限り復代理人を選任できるとしています(民法第104条)。

管理組合の許諾を得るということは、管理規約に定めがないといけないということですから、規約に復代理を認める旨の規定が無ければ、原則理事が他の理事の代理人になることは認められないことになります。

では、規約を改正すれば良いかといえば、話はそう簡単ではありません。

極論ですが、復代理を認めた場合、他の理事が全て理事長に委任した場合は、理事長一人で何でもできてしまうことになります。

このような状況は好ましいとはいえません。

逆に、危険とさえ言えます。

また、私のマンションは団地型マンションですが、各理事は、各棟の代表として選出されているという側面もあります。

復代理を認めてしまうということは、他の棟の理事に託す訳ですから、棟独自の事情が考慮されず議事が進んでしまう可能性もあります。

このようなデメリットと理事会の流会というリスクを比較検討した結果、理事長や他の理事へ委任する復代理は認めないという結論になりました。

議決権行使書の導入については、導入の良し悪しの議論よりも、物理的制約で導入を見送りました。

どういうことかというと、理事会は月1回を定例日としていましたが、その理事会までに、議決権行使を判断できるような議案の要領ができないのです。

私のマンションでは、理事会開催通知を、開催日の2週間前までに発出することになっています。

その間までに、各担当ごとに打ち合わせをし、理事長、副理事長の了解を得、議決権行使の判断ができるレベルの資料作成をすることは、あまりに負担が大きく困難だったのです。

また、集会(総会)は、あらかじめ通知した事項についてのみ決議をすることができますが、理事会の場合は理事会当日までに起こった様々な案件に対して臨機応変に対応しなければなりません。

つまり、議案の要領を作成できたもののみ決議していたのでは対応が遅くなり問題となることがあるのです。

以上のことから、議決権行使書の導入も見送りました。

理事に選出され方は、区分所有者全員の財産を管理していくという自覚と責任感を持ち、積極的に理事会に参加してもらいたいのですが、なかなか現実は厳しいです。

私のマンションでは、復代理と議決権行使書の導入は見送りましたが、出席率向上のためいくつかの対策を講じました。

例えば、役員報酬制度の導入、出席率を含めた理事会活動状況の総会報告、長期欠席者への役員報酬減額制度、役員選出方法の工夫などいくつかの対策を複合的に実施しました。

その結果、かなり流会が減っていると思います。

機会がありましたらこのブログで紹介したいと思います。

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