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2011年2月23日 (水)

介護貧困(その2)

前回からの続きです。

介護家庭の厳しい家計事情については、統計の結果にもあらわれています。

厚生労働省によれば、2000年以降「要介護状態」を理由に「生活保護」を受ける高齢者世帯の割合は、たったの8年間でほぼ倍増しているとのことです。

一方、社会保障制度を見てみると、2007年時点で75歳以上の高齢者の割合は全人口の9.9%ですが、これが2030年には19.7%と、

実に国民の5人に1人が75歳以上になる

と推計されています。

また、75歳以上の要介護認定率(要支援を含む)は29.8%で、65~74歳の約6倍となっています(国立社会保障・人口問題研究所調べ)。

このように要介護者の急激な増加で、介護保険の給付額は急増し、日本の社会保障制度はパンク寸前とのことです。

さらに老後の生活を不安にさせるような事態が発生しています。

特別養護老人ホーム(特養)に長蛇の列ができているのです。

厚生労働省の調査によれば、2009年12月時点の入所希望者は42万人もいるそうです。

希望しても入所できない人が42万人

もいるのです。

このような事態に対応するため、厚生労働省は2009~2011年度までの3年間で、全国に特養などの介護保険施設を16万人分整備するという目標を掲げています。

しかし、2010年度までの2年間で確保されたのは、たったの半分の8万7000人分にとどまっています。

先ほど紹介した統計から、要介護人口が急増するのが目に見えて明らかですが、その対応が遅々として進んでいませんので、今後は、現在よりも深刻な状況になる可能性が非常に高いといえます。

厚生労働省は、24時間訪問介護等の導入など在宅介護のサービス拡充を検討しているようです。

在宅介護が増えれば、施設を増設する必要が少なくなり、その分、公費負担が減るという思惑が透けて見えます。

24時間訪問介護が導入されても、四六時中ヘルパーが自宅にいてくれることにはならないでしょう。

私がもし介護状態になったら、家族に肉体的・精神的負担をかけることが一番辛いと思います。

家族に肉体的・精神的負担をかけるくらいなら介護施設を希望したいのですが、今まで紹介したような施設不足や経済的負担が解決されないと難しいかもしれません。

子どもには負担はかけたくありませんし、退職金や年金収入だけではどのくらい賄えるかわかりません。

自らも少しずつ準備を始めないといけないと思いますが、今後、社会保障制度をさらに充実させ、休業補償や経済的負担の軽減を拡大していただけると、ずっと気分が楽になり老後にも希望が持てそうな気がします。

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