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2011年1月21日 (金)

マンション管理組合の監事、他の理事を兼任できるか?

マンション管理組合の運営の中で必ずといって問題となるのが役員(理事)へのなり手不足だと思います

そこで話題となるのが、理事と監事が兼任したらどうかという素朴な問題です。

以前、このブログでも

「職務の性質上、監事は理事とは独立した立場が要請されるため、理事が監事を兼任することはできません。」

と紹介しました。

そもそも法人として登記された管理組合の場合、建物の区分所有に関する法律(以下「区分所有法」といいます。)の規定に

「管理組合法人には、監事を置かなければならない。」

とあるため、監事は必ず置かなければなりません。

さらに、区分所有法では、

「監事は、理事又は管理組合法人の使用人と兼ねてはならない。」

となっていますので、理事と監事は兼任できません。

では、法人化されていない一般の管理組合はどうかというと、組合の公正な業務遂行のために監事を設置しているのが通常のようです。

その場合は、規約に特別の規定がない限り、管理組合法人における「監事」規定(区分所有法第50条)が準用又は類推適用されるでしょう。

監事は、管理組合の業務を執行する機関である理事会について、

・管理規約や総会での決議した事項に反した運営を行っていないか

・独断専行的な運営をしていないか

・管理費等の不正・不適切な会計処理や使途はないか

など、客観的・第三者的な立場から「監査」を行う役割を担っています。

つまり、監事は、理事会の監督的立場にあるのです。

このように、監事は大変重要な役割がありますし、監事が理事を兼任していると、客観的・第三者的な立場から公正に監査を行うことができなくなりますので、法人化していない一般の管理組合であっても理事と監事の兼務は避けるべきでしょう。

ここでもう少し法的根拠を示していきたいと思います。

民法59条に監事の職務権限の規定があります。

それを受けて区分所有法50条3項では管理組合法人の監事について、

「管理組合法人の監事は、法人の財産の状況や理事の業務執行の状況を監査し」

「財産の状況又は業務の執行について不正な事実を発見したときには、総会でその旨を報告し」

「その報告のために必要がある場合は、総会を開催すること」

を規定しています。

また、標準管理規約41条1項では、

「監事は、管理組合の業務の執行及び財産の状況を監査し、その結果を総会に報告しなければならない」

としており、最高意思決定機関である総会に報告する義務を課しています。

また、同41条2項では、

「管理組合の業務の執行や財産の状況について不正があると認めるときは、臨時総会を開催することができる」

ことにもなっています。

ちなみに監事が他の理事を兼務した場合、何か罰則はあるのでしょうか?

結論を言えば、区分所有法や標準管理規約において何ら規定はおいてないようです。

現在兼任されている方、ご安心下さい(笑)

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