5リッターV8エンジンを搭載する「F」という称号を得た「ISシリーズ」のプレミアムスポーツカー。基本性能を徹底的に鍛え込むとともに、走りの新技術を備えることにより、レクサスの新しいパフォーマンスを提案する車とのこと。めざしたのは、感性を刺激するレクサスの“楽しさ”。
この「F」の称号は、ホームサーキットとでも言うべき東富士研究所と富士スピードウェイに由来するそうだ。
私は、運良くこの車に試乗することができた。
まず、その姿を見たときの昂揚感は、子供の頃、フェラーリ512BBやランボルギーニ・カウンタックなどのスーパーカーを見たときのようなものだった。
ISに比べ、よりワイドになったそのエクステリア。大きな開口部のフロントまわりや、4本出しのマフラー、ディフューザー形状とされたリアバンパーなど、迫力満点である。
しかし、先鋭・精妙の美を目指すレクサスの新しいデザインフィロソフィ=Lフィネスは貫かれており”くどさ”がない。また、レクサスならではのクオリティの高さは健在で、ボディパネルの合わせ精度や塗装の艶めきなどは申し分ない。
インテリアもホールド性が向上したシート、着座位置の高さもISよりも10mm程下げられ、スポーティー感が増している。 インパネも高級感が醸し出されている。
高まる気分を抑えつつ、スタートボタンを押してエンジンを始動する。すると、後方から野太い排気音が「フォン!!」と響く。
と同時に、インフォメーションディスプレイに「F」の文字が浮かび上がる。スピードメーターも300km/hまで表示。このエンジン音とインフォメーションディスプレイの演出は男心をくすぐる。
5リッターV8エンジンは扱いやすいのか?私に扱えるエンジンなのか?恐る恐るアクセルを踏み込む。
しかし、そのような不安はすぐに消えた。大人しく流している限りは、走りは優等生そのもの。エンジンは低回転域からトルクに十分余裕があり、スーッと加速できる。スポーツダイレクトシフトと呼ばれている8段ATも、2000rpm前後でどんどん上のギアに入っていく。その際のショックは皆無。 ギアチェンジは、0.1秒のレスポンスだという。
さらにアクセルを踏み込み、3000rpm台後半に差し掛かると、前方からの吸気音が一気に高まり、強大なトルクが涌き上がる。
「お~~~!!」
と思わず声を上げてしまった。
何も特別な操作も必要もなく、素人ドライバーの私でも十分に加速を楽しめる。大排気量NAエンジンならではのキレ味とパワーを存分に楽しむことができるのだ。
423ps、51.5mkgという大出力であるが、乗り心地は硬めなセッティングとなっており、それが絶妙のセッティングなのか、姿勢の安定ぶりに感心させられた。私はこのくらいの硬さが好みのため、スポーツセダンとして納得できる快適性である。
30分ほどの試乗ではあったが、とにかく楽しいの一言。このまま買ってしまいたい衝動に駆られたが、800万円弱するこの車、とても安月給の私では・・・。
それはさておき、街乗りとサーキット走行を両立する車であるということから、是非サーキットでも走ってみたいと思った一台である。
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