政府に眠る埋蔵金はほんとにあるの?
自民党総裁選が盛り上がっている。
各候補者の発言の中で、気になっているところがある。
それは、ずばり「埋蔵金」の活用について。
そもそも特別会計の積立金等を「埋蔵金」と呼んでいるんであれば、すべて公表されているので「埋蔵金」という表現には違和感を覚える。わかりにくく、チェックしにくいという意味であればそれもありかなとは思うが・・・。
○麻生候補
(2009年の国庫負担率引き上げ(1/3から1/2)について)
「財源をどうするかだが、特会の余剰金が40兆円あるといわれているが、消費税を上げるまでの間はこれを使うのも一つではないかと思う。」
○小池候補
・「『ヘソクリを今こそ使います』構造改革の果実や特別会計の余剰金等を使います。特別会計に積み立てられた剰余金や政府資産等(いわゆる「霞ヶ関埋蔵金」)は官僚の財産ではなく、いざというときのために国民のために使う国民の財産です。」
一方財務省では、
○杉本事務次官
「40兆円に及ぶ特別会計の余剰金でしょうか。それが何を指しているのかということは、ちょっと私共よく承知しておりませんので、具体的なコメントは避けたいと思っております。例えば19年度決算における特別会計の決算の剰余金のことだと、もしいたしますと、その話かどうかよく分からないのですけれども、それについてのお話だとすれば、その大宗は国債整理基金特会における前倒し債の発行とか基金の繰り越しとかでもございますし、社会保障関係の年金等の繰り越しも含んでおりますものですから、そういった点については十分考慮に入れていただかないといけない話だと思っているところでございます。」
つまり、財務省は「埋蔵金」が特別会計の余剰金をさすことであれば、それを使った財政出動は、年金等の社会保障関係費等に影響があるかもしれないとし、それを活用することには慎重な立場ということ。
調べてみると、ちょっと古いデータではあるが、平成18年度末時点での特別会計の積立金等はトータル約196兆円。
この内訳は、
・国民年金などの保険事業の積立金154兆円(これは使えない)
・外国為替資金特別会計の積立金15.6兆円(1ドル101円でゼロになってしまうという)
・財政融資資金特別会計の積立金14.4兆円(金利変動の損失に備えるもの)
・国債整理基金特別会計の積立金12.6兆円(国債の将来の償還に備えるのでこれも使えない)
・その他0.2兆円
となっている。
上記のうち、財政融資資金特別会計の積立金は、18年度予算で12兆円、20年度予算においても9.8兆円を国債整理基金特別会計へ繰り入れ国債残高を圧縮している。
ここまでしらべても40兆円もの「埋蔵金」があるかどうかわからないが、財務省の資料どおりであればあまり期待できないのではないか?
どっちにしても積立金の流用は一時しのぎであり、恒久的な財源にはなりえないということは肝に銘じなければならない。
このような一時しのぎの財源ではなく、恒久的な財源をもっと政策論争としていただき、国民に安心を与えて欲しいと思う。
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