マンション管理 監事の業務って? その2
前回掲載してからかなり時間が経ってしまったが、少しでも皆様の参考になればと、マンション管理組合監事の経験談パート2を書きたいと思う。
前回はマンション管理組合の業務や、私が始めに取り組んだことを簡単に述べた。今回からすこし詳細に紹介したい。
私の住んでいるマンションは、規約にも定められているが監事が3名選出されている。その3名で役割分担をし、
イ.理事会の活動については、監事も必ず立会い・出席する
ロ.監査する範囲についても担当者で分担し、ポイントを絞る
こととしたまでは前回述べた。
参考までに、マンション管理組合法人の理事の場合、代表理事を選出することが出来るが、監事の場合は出来ないと考えられているようである。
さて、話を戻すが、「イ.」は業務監査の視点から実施することとしたものであり、「ロ.」については主に会計監査の業務負荷軽減の観点から決めたものである。
実際、それぞれどのような視点で取り組んだのか紹介したい。
管理組合の業務には、標準管理規約(単棟型)(http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha04/07/070123_3_.html)では以下のように示されている。
一 管理組合が管理する敷地及び共用部分等(以下本条及び第48条において「組合管理部分」という。)の保安、保全、保守、清掃、消毒及びごみ処理
二 組合管理部分の修繕
三 長期修繕計画の作成又は変更に関する業務
四 建物の建替えに係る合意形成に必要となる事項の調査に関する業務
五 適正化法第103条に定める、宅地建物取引業者から交付を受けた設計図書の管理
六 修繕等の履歴情報の整理及び管理等
七 共用部分等に係る火災保険その他の損害保険に関する業務
八 区分所有者が管理する専用使用部分について管理組合が行うことが適当であると認められる管理行為
九 敷地及び共用部分等の変更及び運営
十 修繕積立金の運用
十一 官公署、町内会等との渉外業務
十二 風紀、秩序及び安全の維持に関する業務
十三 防災に関する業務
十四 広報及び連絡業務
十五 地域コミュニティにも配慮した居住者間のコミュニティ形成
十六 管理組合の消滅時における残余財産の清算
十七 その他組合員の共同の利益を増進し、良好な住環境を確保するために必要な業務
私のマンションの管理規約も、標準管理規約に準じて規定されている。
監事は、このような業務全てに立ち会うというということではなく、こういう業務をどのように理事会が運営しているかを監視するもので、例えば、理事会に出席し、
・各種業務の報告をどのように受けているか
・その報告に対して、適切な対応を検討、実施しているか(各種法律、規約等に反していないか)
・その対応結果を、ちゃんと組合員と情報共有しているか。
などを客観的な視点で判断する。規約等に反する意見が出た場合には、意見を発言することもあろう。
理事会の成立要件や決議できる内容とその決議要件も必ず確認しておく必要がある。
せっかく議論したことが、決議要件を満たしていないとなれば、決議しても無効であり、時間の無駄になりかねないためだ。
ごく当たり前の前提条件ではあるが、理事会の決議事項に不服がある組合員は、真っ先に理事会自体の無効や決議内容の無効を責めてくるもの。
理事会の議事録等も必ず作成すると共に、理事の出欠状況や決議の賛成票数、反対票数、委任状票数などを明確に記載しておくべきである。
理事会に参加していて思うことは、声の大きい理事の意見がとおりやすいということ。
声の大きい意見がベストアンサーとは限らないため、監事も法的・規約的側面から積極的に意見を言うべきであると思い活動していた。
理事会に出席する以外には、例えば、建物のアフターケアのための確認作業への立会い、修繕箇所への立会い、浄化槽や水質検査等の法定検査時の立会いなど、可能な限り立ち管理組合業務には会うほうが良い。
基本的には管理会社と理事数名が立ち会うことになろうが、監事もどのような作業なのか、どのような状況できちんと対応業務が遂行されているか、実施業者のチェックをきちんと管理会社あるいは理事が行っているか等を確かめることができる。
報告書の文面だけでは、いくらでも書けてしまうので全部の業務とは言わないまでも、いくつかの業務をピックアップして立ち会うのもいいかもしれない。
実際、建物のアフターケア時に、屋根の防水や外壁のひび等、私が指摘してやっと修繕箇所となったものも多々あった。多くの目で見るものだなとつくづく思ったものである。
確かに、業者は修繕箇所が少ないほうがいい訳で、ちゃんと理事会がチェックできなければならない。とはいっても、理事は、専門的知識が備わっいない場合が多く、具体的に指摘できない場合が多い。管理会社も、実際は、建築業者と関連している企業であるため、積極的な行動は期待できない。自ら主体的に行動しなくてはならないのである。
そこで、最近は、そのような管理組合のためにいろいろアドバイスをしてくれるサービスもあるようである。マンション管理士などに相談するのもいいかもしれない。
そのような業者に依頼する場合も総会決議が必要ではあるが。。。
その他業務監査で苦労したことは、規約で定められている、例えば、コミュニティルーム、グルーミングルーム、洗車場等の使用についての運用が適正かどうか、フロントサービスにおける取次ぎ業務などの運用が適正に行われているか、コンビニ収入や託児所収入等が適正にされているか、議事録閲覧における対応が適正か、専門委員会、自治会、地方公共団体との連携が確実に行われているかなど、挙げればきりがないが、この点は、機会があったらまた紹介したい。
次回は、会計監査について書きたいと思う。
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